双務契約とは?片務契約との違いをわかりやすく解説

更新: 2023-02-07 18:04

双務契約は、契約する双方が、それぞれお互いに債務を負担する契約です。この記事では、双務契約の概要や片務契約との違いについて分かりやすく解説します。双務契約や片務契約を結ぶ際のポイントもご紹介するので、ぜひご活用ください。

  • 目次

「双務契約(そうむけいやく)」という言葉を聞いたことはあっても、実際どのようなものなのか分からないという方、いるのではないでしょうか。
また「片務契約(へんむけいやく)」との違いが、いまいちよく分からないというケースも少なくありません。

この記事では、双務契約の概要や片務契約との違いについて分かりやすく解説します。
双務契約や片務契約を結ぶ際のポイントもご紹介するので、ぜひご活用ください。


双務契約とは


双務契約は、契約する双方が、それぞれお互いに債務を負担する契約です。
お互いを表す「双」の文字を使い、「双務契約」と呼ばれています。
双務契約では、負担する債務は法律的に対価関係にあることが特徴です。
ただし対価関係にあるかどうかの判断は、契約する双方の主観によって決定されます。

双務契約は主に売買契約や雇用契約、賃貸借契約、請負契約などで使用します。
売買契約においては、売主が商品やサービスを提供する債務、買主が代金の支払い債務を負うことになるのです。

双務契約では、「同時履行の抗弁権」が認められています。
これは、「相手が債務を履行するまで自分も債務を履行しない」と主張する権利です。
これにより、トラブルに発展することも珍しくありません。
また、どちらかの債務が消滅するなどした場合、もう一方の債務をどうするかを決める「危険負担」が問題になることもあります。


片務契約とは


片務契約は、契約するどちらか一方のみが債務を負担する契約のことを指します。
片方を表す「片」の文字で、「片務契約」です。
贈与契約や消費賃貸契約、使用賃貸契約などが片務契約の一例です。

片務契約では契約する一方のみが債務を負担することから、同時履行の抗弁権や危険負担のトラブルが起こりません。
ただし、債務を負担するのが一方のみであることから、契約する両者の関係が対等ではなくなることもあります。

片務契約とは


契約にはさまざまな分類がある


さまざまな場面で締結する「契約」ですが、これにはさまざまな分類があることをご存じでしょうか。
ここからは、下記の契約の分類について解説します。

  • 双務契約と片務契約の違い
  • 典型契約と非典型契約の違い
  • 諾成契約と要物契約の違い
  • 有償契約と無償契約の違い


双務契約と片務契約の違い

双務契約と片務契約の違いは、双方が債務を負うか、一方のみが債務を負うかという点にあります。
双務契約は双方、片務契約は一方のみが債務を負担します。
これにともない、双務契約では同時履行の抗弁権や危険負担のトラブルが起こりやすく、片務契約では起こらないという点も大きな違いです。

典型契約と非典型契約の違い

典型契約は、民法で規定された契約です。

  • 贈与契約
  • 売買契約
  • 交換契約
  • 消費貸借契約
  • 使用貸借契約
  • 賃貸借契約
  • 雇用契約
  • 請負契約
  • 委任契約
  • 寄託契約
  • 組合契約
  • 終身定期金契約
  • 和解契約


上記13種類の契約が民法で規定されていて、「典型契約」に該当します。
この13種類以外の契約を、「非典型契約」と呼びます。

諾成契約と要物契約の違い

諾成契約と要物契約の違いは、「物や金銭の受け渡しがあった段階で契約が成立するのかどうか」という点にあります。
諾成契約の場合、物や金銭の受け渡しがなく双方が内容に合意した段階で契約が成立します。
たとえば、飲食店でオーダーをお願いするケースでは、商品が届いたタイミングではなくオーダーをお願いしたタイミングで契約成立となるのが諾成契約です。
一般的な契約の多くは、諾成契約となっています。

一方で要物契約は、物や金銭の受け渡しがあった段階で契約が成立する契約のことです。
要物契約では、双方の合意だけでは契約は成立しません。
先ほどの飲食店の例では、オーダーをお願いした後に、商品が届いて初めて契約が成立することになります。
消費賃貸契約や寄託契約、使用賃貸契約などが、要物契約に該当します。

関連リンク
賃貸借契約書の読み方とは?重要事項説明書との違い、電子契約化するメリット

有償契約と無償契約の違い

金銭の受け渡しの有無によって区別されるのが、有償契約と無償契約です。
具体的には、「双方が相互に対価として意義のある経済的な支出をともなうかどうか」が焦点です。

金銭の受け渡しがある有償契約では、売買契約や賃貸借契約、雇用契約などが挙げられます。
一方で、委任契約は「受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない」(民法648条)とされており、原則としては無償契約に分類できます。
ただし、一般的には委任による事務処理によって報酬の支払いを定めている場合が多く、この場合には委任契約でも有償契約となるので注意しましょう。

あわせて、一方のみが金銭の受け渡しを行う贈与契約も、双方が内容に合意していれば無償契約に該当します。
これは、一方のみが無償で相手に金銭を提供するためです。
このように一方のみが相手に価値を提供するケースでは、双方がこれに合意していることが大前提となります。

関連リンク
業務を委託する「委任契約」とは?間違えやすい準委任・請負契約との違い


契約にはさまざまな分類がある:有償契約と無償契約の違い


双務契約を結ぶ際のポイント


双方が債務を負うことになる双務契約では、お互いが不利にならず平等になるよう配慮する必要があります。
また、トラブルを回避するために、あらかじめ「危険負担」についての内容を含めておくと安心です。
たとえば秘密保持契約を締結するのならば、秘密保持の範囲や期間なども、しっかり定めておきましょう。


片務契約を結ぶ際のポイント


一方のみが債務を負う片務契約の場合、債務を負担する側が不利な立場になりがちです。
契約締結に際しては、あまりにも不利な内容がないか、違法な内容は含まれていないかを必ずチェックしましょう。
また、万が一のトラブルにも対処できるよう、抜けがない内容になっているかどうかも確認しておくと安心です。


電子契約を導入する企業が増えている


ご紹介してきたように、契約にはさまざまな種類があります。
どの契約を結ぶにしても、一方が不利にならないよう、合意の上で進めていくことが大切です。

しかし、紙の契約書を締結するためには、双方が確認や署名捺印をするために時間を要するケースも少なくありません。
以後の業務をスムーズに進めるための契約ですが、契約そのものの手続きで滞ってしまうこともあるでしょう。

そこで近年注目されているのが、電子契約です。
電子契約を導入すると、郵送したり返送してもらったりする手間がなくなります。
これにより、郵送代などが必要なくなるほか、手続きにかかる時間を短くすることができます。
また、テンプレートを使用すれば、抜けのない契約書を効率的に作れることも魅力です。
このようにメリットが多い電子契約だからこそ、導入する企業がどんどん増えているのです。

関連リンク
「電子契約」は法律でも有効性が認められている?注意すべきポイントも解説

電子契約を導入する企業が増えている


電子契約は「契約大臣」で始めよう


電子契約を導入するなら、「契約大臣」をご利用ください。
電子契約システムは高価なイメージがある方も少なくありませんが、契約大臣は月々2,200円(税込)からとリーズナブルな価格でご利用いただけます。

それでいて、ファイアーウォールや暗号化通信といったセキュリティ対策を講じているので、安心して契約を締結できる環境を整えています。
画面操作は分かりやすく、初めて電子契約システムを導入する方にもおすすめです。
不明点はメールや電話で手厚くサポートしていますので、ぜひ「契約大臣」のご利用をご検討ください。

契約大臣を無料でお試し登録 契約大臣を無料でお試し登録 電子契約システムの契約大臣サービスTOPへ
契約大臣で電子契約を始める