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【電帳法改正】タイムスタンプとは?仕組み・役割を解説

更新: 2022-04-13 11:16
2022-04-06 13:29
  • 目次

電子帳簿保存法(電帳法)には、紙で保管する必要があった国税関係帳簿書類を、電子的に保存するための決まりが定められています。電子帳簿保存法は、ここ数年改正が続いており、実際の運用に合わせた規定の見直しが行われています。
 
直近では、2021年度税制改正において電子帳簿保存法の大幅な見直しが行われ、2022年1月1日に改正されています。この記事では、改正された電帳法のなかでも、タイムスタンプの役割に焦点をあててご紹介します。

タイムスタンプとはデータの存在を証明する技術

タイムスタンプとは、データの存在証明と、非改ざん証明に使われる技術です。
 
データをそのまま保管しただけでは、国税関係帳簿書類としての正確性が担保できません。そのため、タイムスタンプを使ってデータの存在や完全性を裏付ける必要があります。
 
電子帳簿保存法では、保存する書類について下記の3つの区分があります。
 

  • 電子帳簿等保存
  • スキャナ保存
  • 電子取引

 
このうち、タイムスタンプの利用が想定される書類は、スキャナ保存と電子取引です。スキャナ保存は、紙で受け取った領収書や請求書などをスキャナで保存することを指します。電子取引は、メールのような電子媒体を使って領収書や請求書を受け取ることを指します。
 
電子取引において、電子データで受け取った書類をプリントアウトして紙で保管する方法は、認められなくなります。2023年12月31日まで猶予はありますが、電子帳簿保存法に定められた条件に準拠したデータ保管方法を検討しなくてはなりません。
 
業種によって異なりますが、タイムスタンプが必要な書類とは、具体的には以下のような書類です。

契約書、見積書、注文書、納品書、検収書、請求書、領収書、預金通帳、預かり証、借用証書、小切手、約束手形、社債申込書、契約の申込書、貨物受領書、入庫報告書

参考;総務省『タイムスタンプとは?』



タイムスタンプに関する電子帳簿保存法の改正

直近の電子帳簿保存法の改正により、タイムスタンプの運用方法にも変更がありました。これまで煩雑だった規定がシンプルになり、より電子帳簿保存を導入しやすくなるよう改定されています。

タイムスタンプ付与期間の緩和 

スキャナ保存に用いるタイムスタンプには、受領を起点とした付与期限があります。
改正前は、受領者とスキャナ作業者が同じであれば3営業日以内、社内チェックや承認が必要であれば2ヵ月と概ね7営業日以内と、期限が異なりました。
これが改正後、どのような状況であっても、最長約2か月と概ね7営業日以内に付与すればよいこととなりました。
改正により、時間的な余裕が生まれ、期限の管理もしやすくなりました。

発行者のタイムスタンプのみで認められる

電子取引のタイムスタンプについても、2020年の改正で変更がありました。
 
以前は、送信者によってタイムスタンプの付与されたデータでも、受領者は速やかにタイムスタンプの付与と保管を行う必要がありました。
改正後は、タイムスタンプの付与されたデータを受けとった場合は、そのまま保管できることになりました。
これにより、見積書や注文書など受領者に変更の余地がない書類については、発行者のタイムスタンプのみで保管が可能です。

タイムスタンプに代わることができるシステム 

スキャナ保存にタイムスタンプを付与する代わりに新しく認められた方法が、データの存在証明と非改ざん証明ができるクラウド等への保管です。
 
・客観的な時刻情報を持ち、保管データがその時点で存在していたことを立証できる。
・保管データの削除や訂正が行われた場合に履歴が自動で作成され、変更内容を確認できる。もしくは削除や訂正ができない。
 
上記の条件を満たすクラウド等へ、国税関係帳簿書類をスキャナ保存する場合は、タイムスタンプは不要となりました。



タイムスタンプの仕組み 

タイムスタンプは、時刻認証局(TSA)が第三者機関として発行します。
 
依頼者は、元データからハッシュ値と呼ばれる値を生成し、TSAに送付します。ハッシュ値とは暗号のような関数です。元データを送るわけではないため、TSAに契約内容を知られることはありません。TSAは、ハッシュ値に時刻情報を組み合わせたタイムスタンプトークンを返送します。依頼者は、受け取ったタイムスタンプトークンと元データを保管します。
 
ハッシュ値の特徴は、同じデータであれば必ず同じハッシュ値を生成する点です。データに変更があると、ハッシュ値は変わります。
 
保管データが監査等で必要となったときに、信頼性を確かめる方法は以下です。

・データの授受日などからタイムスタンプの付与期限を算出
 (電帳法で最長2ヶ月と概ね7営業日以内が期限)
・付与期限内にタイムスタンプが付与されているかを確認
 →期間内に付与されていれば存在を立証できる
・保管データのハッシュ値を生成
・タイムスタンプトークンに記録されたハッシュ値と比べる
 →ハッシュ値が同じであれば、改ざんされていないことを立証できる

タイムスタンプとは、第三者の与えた時刻情報と、そこに組み合わされたハッシュ値をもって、データの存在証明と、非改ざん証明ができる仕組みです。
 

時刻認証局(TSA)とは

IT化が進むなか、電子データの利用促進は必要不可欠です。
電子データの正確性や完全性を立証するには、信頼できる時刻情報が必要です。時刻認証局は、第三者として客観的な時刻情報を依頼者に提供し、電子データの信頼性を高める手助けをしています。
 
時刻認証局としてタイムスタンプサービスを提供できる企業は、日本データ通信協会によって認定された事業者だけです。

タイムスタンプの役割

タイムスタンプの役割を、似たような仕組みである電子署名の役割とあわせてご説明します。

存在証明と完全性証明 

タイムスタンプは、データの存在証明と完全性証明を担っています。
 
パソコンの時計の時刻は変更することができるため、そのままでは電子データがその時刻に確実に存在していたことは立証できません。
また電子データの帳簿は、簡単に書き換えができます。そのうえ、見た目では書き換えられたことが分かりません。
 
タイムスタンプには、契約書であれば、タイムスタンプが付与された時点で契約データが存在していたことと(存在証明)と、その後データが改ざんされていないこと(完全性証明)をする役割があります。

電子署名に法的効力を持たせる

法的効力を持った電子契約を結ぶには、タイムスタンプと電子署名が必要です。
 
タイムスタンプは「いつ」「なに」に付与したかを、第三者機関が証明する仕組みです。
電子署名は「誰が」「なに」に署名したかを、第三者機関が証明します。
 
この2つを組み合わせることで、「いつ」「誰が」「なに」について契約したのかを立証できます。
「いつ」「誰が」「なに」は契約に法的効力を持たせるために必要な要素です。
「なに」については2つの方法で、契約時と変わらない内容が記載されていることを立証します。



タイムスタンプの利用方法

タイムスタンプを利用するには、TSAと契約し、利用料を支払う必要があります。
ただし、タイムスタンプ付与機能のあるシステムであれば、TSAの利用料が含まれている場合があります。
 
利用までの流れ

  1. 時刻認証局(TSA)と契約
  2. 認定スタンプの付与が可能なシステムの導入
  3. 書類をスキャンするか、撮影して画像データを作る
  4. データをシステムにアップロードする
  5. データにTSAからタイムスタンプが付与される

付与機能が搭載されたシステムを使えば、上記のような難しい操作は必要ありません。

タイムスタンプの活用例 

タイムスタンプは客観的な時刻を証明する技術です。この技術は電子帳簿だけでなく、さまざまな分野で活用されています。
 
病院の電子カルテは、公正さが求められるデータです。そのため、診察記録にタイムスタンプを押すことで、電子カルテの存在証明と完全証明が可能です。
 
証券取引の現場では、時刻によって売買金額が変わります。取引時刻の正確な記録が求められる現場です。そのため、売買記録にタイムスタンプを押すことで、正確な取引時刻を証明できます。

知的財産を守るための活用法もあります。コンテンツの制作時刻にタイムスタンプを押し、存在証明をすることで、制作者の権利を守ることができます。

参考;総務省『電子署名・認証・タイムスタンプ』
 

注意!タイムスタンプの有効期限

タイムスタンプには、10年の有効期限が設けられています。しかし、長期保管が必要な契約書であれば、10年の有効期限は短いかもしれません。
 
タイムスタンプや電子署名に有効期限を設ける理由は、将来的な技術の進歩によって、現在のタイムスタンプや電子署名の暗号が解読される可能性があるためです。暗号が解読され、改ざんが可能になれば、データの存在証明や完全証明は失われます。
 
それでは、10年を超える電子書類はどのように保管すればいいのでしょうか。
この場合、有効期限前に「長期署名」と呼ばれる国際規格に準じた暗号を追加することで、問題を解決します。
長期署名は、その時点での最新技術を用いた暗号を、タイムスタンプに追加する方法です。長期署名により、文書の有効期限を20年、30年と延ばすことが可能です。



認定タイムスタンプが付与できる『契約大臣』

認定タイムスタンプとは、日本データ通信協会によって認定された事業者(TSA)が発行するタイムスタンプです。国税関係帳簿書類には、認定タイムスタンプを付与する必要があります。

『契約大臣』は、電子帳簿保存法の電子取引にあたる『電子契約』がワンストップで完結できるシステムです。
認定タイムスタンプを契約締結後の契約書に付与することで、契約書や書類の存在証明と完全証明を行います。
契約の締結にあたり、締結先の企業が『契約大臣』を導入する必要はありません。メールを使ってURLを送付し、URLから契約締結が可能です。

また『契約大臣』の書類保管機能は電子帳簿保存法に準拠しており、スキャナ保存と電子取引のデータを保管できます。
データを保管する際に認定タイムスタンプを付与することで、保管日時情報の記録とデータの非改ざんを証明しています。

初期費用は不要で、月1件の契約書送信までは無料で利用できるため、初めて電子契約システムを利用する場合でも、試験的に導入できます。
 
> 契約大臣について詳しくはこちら


参考;総務省『タイムスタンプとは?
参考;総務省『電子署名・認証・タイムスタンプ

記事監修者


税理士、藤和税理士法人パートナー
安井貴生

税理士業界で20年超の経験があり中小企業~100億円を超える企業まで多くの法人を担当。
法人の税務を得意としているが、M&Aや国際税務、相続などの案件も数多く手がけている。
また相続・人事労務関連コラムの執筆や、納税協会における経理担当者向けのセミナー講師など幅広く活躍中。

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