フリーランスを守る業務委託契約書、その作成ポイントと電子化のメリットを解説

更新: 2023-07-07 18:03

フリーランスとして働く上で、業務委託契約書はなぜ必要?業務委託契約書の内容や作成方法、業務委託契約書を交わさない場合のリスクまで、フリーランス必見の情報を解説いたします。

  • 目次

ITエンジニアやWebデザイナーなど、特定の企業に就職せずにフリーランスで働く人が増えています。働き方が多様化する中で、フリーランスを目指す人は今後も増加すると考えられます。

しかしフリーランスとして生計を立てるには、仕事のすべてを自分自身で管理しなければなりません。さらに仕事を請け負う場合には、取引先のクライアントとの間でトラブルが生じないように契約を結ぶ必要があります。その契約の一形態として交わす業務委託契約書について、この記事では基礎から具体的な作成ポイントまでを解説します。

 

■なぜフリーランスに業務委託契約書が必要か


なぜフリーランスに業務委託契約書が必要か
 
フリ-ランスとは名前の通り、組織に縛られずに自分が持つスキルを生かして仕事をする自由な働き方です。現在さまざまな業種業態で、フリーランスとして活躍する人が増えています。
しかし確実に仕事の報酬を得るためには、クライアントとの間で独自の契約を結ぶことが重要です。
まずは、なぜ契約が必要なのか、そこから考えてみましょう。
 

●フリーランスという働き方の定義

法律上ではフリーランスという定義はなく、業務委託という契約についても明記されてはいません。働き方の変化に、まだ法律が追いついていない状態なのです。ただしフリーランスという働き方は、すでに以下のような定義で社会的に認知されています。
 

  • 特定の企業や組織に就職しない。
  • 仕事の受注は個人、もしくは特定のサービスを通じて行う。
  • 税務上は個人事業主と同様に確定申告などで行う。
  • その他、仕事に関する管理全般は個人で行う。

 
仕事が安定的に受注できて、確実に報酬が手に入れば、まさに自由な働き方ができる魅力的な業種といえるかもしれません。
しかし自分自身で仕事を管理するという性質上、トラブルへの対策も自己責任になるという厳しさもあるのです。

 


●業務委託契約とは?

フリーランスにとって最も避けたいトラブルは、クライアントとの条件の食い違い、つまり「約束と違う」という状況が発生することです。
契約書を交わさずに、単なる口約束だけで仕事をする怖さがここにあります。それを防ぐためにも、フリーランスには業務委託契約書が必ず必要であることを認識しておくべきでしょう。
 
一般企業で雇用されている場合なら、仕事は企業どうしの契約に基づいて行われていますが、フリーランスでは仕事の発注側と個人的に契約を結ぶことになります。この契約は法律上で「請負契約」「委任契約」とに分類されています。
 
契約の種類はいずれにせよ、仕事を通じて成果物もしくは労働力を提供して、その代わりに報酬を受け取るという最も重要な条件を含めて、業務内容や納期などについては、仕事の発注側と受注側で事前に決めておかなければなりません。この時に書類もしくは電子データの形で取り交わされるのが業務委託契約書なのです。

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■業務委託契約書を交わさない場合のリスク


業務委託契約書を交わさない場合のリスク

フリーランスとして仕事をする上で、クライアントと業務委託契約書を結ぶのは極めて重要なことです。

契約書を交わさないまま仕事をした時に、最も危険なトラブルが報酬の未払いです。単発の仕事ならまだしも、継続的な仕事でまとまった金額が未払いになると、生活そのものが危機的状況に追い込まれてしまうでしょう。

他にも納品が完了したにもかかわらず、追加での作業を求められた時などに、事前に条件を決めておかなかったため、報酬なしで追加作業を請け負うようなトラブルが発生するリスクもあります。
こうしたトラブルが起こった場合には、個人で活動するフリーランスの方が、企業として営業するクライアントよりも立場が弱くなります。

本来業務委託とは、クライアントとフリーランスとが同じ立場で契約を結ぶものです。フリーランスが業務上のトラブルを防ぎ、自分の仕事を守るためには、業務委託契約書の締結が絶対に欠かせないといえるでしょう。


■契約の流れと契約書作成のポイント


フリーランスの仕事の中には、クライアントと一度も顔を合わせることがないケースもあります。また1件のみという単発の仕事もあります。しかし質の高い仕事を安心して行うためにも、必ず業務委託契約書を交わすことをおすすめします。
 
業務委託契約書は、仕事を依頼するクライアント側が準備する場合が一般的です。しかし契約書の話が出ないようなら、フリーランスの側で作成しても問題ありません。
大切なのは、両者が合意に至った上で、しかも対等な条件で契約を結ぶことです。
 
契約を締結する流れとしては、まず業務内容や報酬などを話し合ってから、詳細な契約内容を取り決めます。
次に契約書の作成に進みますが、クライアントに任せた場合には、この段階で内容を熟読して不利な条件がないかどうか、自分が満足できる契約内容であるかどうかを確認しておきます。一度締結してしまうと、基本的に契約条件は変更できないので注意が必要です。

 

フリーランス側で業務委託契約書を作成する時には、ホームページ上でサンプルやデンプレートが公開されているので、それらを元に作ることもできます。いずれにしても両者が合意できる内容に仕上がった時点で、最終的な業務委託契約書を作成します。契約は対面ですることもあれば、後述するように電子契約で行うことも可能です。

 

契約の流れと契約書作成のポイント

 


■業務委託契約書を作成する上での注意点


契約書というものは、ほとんどの場合読み切れないほど多くの事項が書かれています。そこまで詳細な内容は必要ないとしても、業務委託契約書を交わす時には、フリーランスとして必ず注意するべき点があります。ここで特に重要な項目を確認しておきましょう。
 

1)業務内容

委託される業務内容については、どの時点で業務完了とすべきかを明確にしておかなければなりません。その条件によって、追加作業が発生した時の対応も変わってきます。
 

2)委託期間

契約の開始と終了の日付はもちろん、契約を更新する場合の条件についても取り決めておきます。
 

3)報酬の支払い条件

報酬の支払い日・支払い方法などを取り決めます。業務の締め日から支払い日までの期間(サイト)についても確認し、期間があまり長くならないような条件で合意しましょう。業務中に発生する費用の扱いについても、事前に決めておくことをおすすめします。
 

4)知的財産権の帰属

作成物の著作権もしくは所有権が、どこに帰属するのかを確定しておきます。通常はクライアント側に帰することがほとんどです。
 

5)損害賠償の義務

何らかの原因で、一方が相手側に損害を与えてしまった場合についても、一般的な契約と同様に賠償の方法などを取り決めておきます。
 

6)契約の解除

契約を解除する場合の条件についても取り決めておきます。契約違反になる条件も、ここで詳細に記載しておいた方がよいでしょう。
 
これらの項目以外にも、必要と考えられることは必ず契約書に記載しておきます。本来なら海外の事例のように、考えつくあらゆる条件を文書化するのが契約書の基本ですが、記載事項以外は、お互いが合意に至るまで話し合うことを明記するのも1つの方法です。


■業務委託契約書を電子化するメリット


業務委託契約書を電子化するメリット

 

オンラインによる業務のやりとりが一般化した今、業務委託契約書だけを対面で取り交わす必要もないといえます。
しかも文書による契約では、収入印紙代・郵送料・交通費などの費用がかかり、契約の度に少なからぬコストがかかってしまいます。
 

そうしたコストや手間を省く上でも、現在電子契約を利用するケースが増えています。契約書を電子データで管理できれば、確定申告などと合わせて、仕事に関わる手続きをすべてオンライン上で完結することが可能です。

また、電子契約には収入印紙が必要ないというメリットもあります。文書でのやりとりよりも、はるかにスピーディーに契約締結が完了することも大きなメリットといえるでしょう。


■フリーランス向けの電子契約がある


電子契約システムに興味を持っても、本格的に使うとなると法人登録が必須となっているサービスがあります。
そうなると、フリーランスでお仕事をされている方には電子契約の導入が難しくなり、断念した経験がある方もいるのではないでしょうか。
法人登録が必須ではない電子契約システムなら、フリーランスの方も利用できます。
あまり契約書を作ったことがない方にも作りやすい、業務委託契約書や秘密保持契約書といった契約書のテンプレートが用意されており、かんたんに契約書を作成することが可能です。
業務形態や事業内容などに適した電子契約システムを選ぶのも導入のポイントです。

フリーランスにおすすめの電子契約システム


フリーランスの契約をカンタンに!契約書をテンプレートからさくっと作成


■まとめ


フリーランスとして身を立てるには、仕事に関わるほとんどのことを自分だけで管理する必要があります。企業の従業員のように給与の保証がないため、仕事も自分で探して、報酬も自身で確保しなければなりません。
 
そのためには1つの仕事を、確実に安心できる条件で請け負うことが重要になります。業務委託契約書を作成することは、自分の仕事と生活を守るために必要な手続きなのです。
 
もしも契約管理を効率化したい場合には、シンプルで簡単・スピーディーな電子契約システムの「契約大臣」をおすすめします。契約大臣があれば、多種多様な書類管理と契約業務がオンラインでスムーズに実行できます。
 
拡張性が高いクラウド・サービスを採用し、パソコンやスマートフォンを通して、いつでもどこでも契約業務の手続きが可能です。
また、シンプルで使いやすいデザインで、ファイアーウォールやタイムスタンプも標準装備し、セキュリティ対策やサポート体制も万全。しかも業務の規模に合わせ、非常に低コストでシステムを導入できます。

 

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■電子契約をはじめたい方へ


「電子契約ってどうやるの?」「導入したいけど、何を準備すればいいかわからない」
これから電子契約をはじめる企業や事業者の方におすすめの記事をご紹介します。

「電子契約のやり方を解説!電子契約システムの運営会社TeraDoxが自社例を公開」
 
 

【参考サイト】

アクト法律事務所:「業務委託契約書のリーガルチェックポイント」

https://hatooka.jp/blog/2020/02/26/%E6%A5%AD%E5%8B%99%E5%A7%94%E8%A8%97%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%9B%B8%E3%81%AE%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88/

リクナビNEXT:「業務委託とは?」

https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/9212/

レバテックフリーランス:「業務委託契約とは」

https://freelance.levtech.jp/guide/detail/63/

 
※本記事の内容は2021年8月時点の情報を基に執筆し、2023年7月に更新されています。

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