契約書を郵送する時には、「送付状」を添えるのがマナーとされています。この記事では、送付状を送る目的や記載内容などの基本についてご紹介します。そのほか、契約書を郵送する際のマナーについても解説するので、お役立てください。
契約書を郵送する時には、「送付状」を添えるのがマナーとされています。
しかし、なぜ送付状を送るのか、送付状にはどのようなことを記載すればいいのかについて、わからない方も多いでしょう。
この記事では、送付状を送る目的や記載内容などの基本についてご紹介します。
そのほか、契約書を郵送する際のマナーについても解説するので、お役立てください。
日本では、契約書を郵送する際に「送付状」を添えるのがビジネスマナーとなっています。
契約書のみを封筒に入れるのではなく、送付状と一緒に郵送しましょう。
これは郵送時だけでなく、FAXで書類を送付する際にも同様です。
また契約書だけでなく、請求書や見積書などといった書類であっても送付状を添えるのが一般的となっています。
送付状には、下記3つの役割があります。
それぞれについて、詳しく見てみましょう。
契約書などの書類は、本来であれば相手企業へ持参して手渡しするのが最も丁寧とされています。
これを郵送で済ますにあたり、挨拶代わりとして送付状を添付します。
簡単でも挨拶文などを記載することで、郵送であっても丁寧な印象を与えることが可能です。
送付状には、何を何通送ったのかを明細としてお知らせする役割もあります。
契約書1枚であればわかりやすいですが、ほかの書類も一緒に送る場合であれば、特に明細があると安心です。
送付状にどの書類が何枚入っているのかが記載されていれば、郵送された書類を見落とさず、すべての書類に目を通してもらいやすくなります。
送付状には、挨拶や郵送書類の明細のほか、書類の補足などを文章で添えることがあります。
たとえば返送の必要がある書類について、その返送期限や返送方法などを記載します。
こうして補足の情報を記載することで、送った書類を相手にどうして欲しいのかを、より明確に伝えられるのです。
ここからは、一般的な送付状の書き方と記載内容についてご紹介します。
送付状の書き方にルールはありませんが、ここでご紹介する内容を入れておくと安心です。
いつ書類を送付したのかがわかるよう、必ず送付した日付を記載します。
書類の右上部分に記載するのが一般的で、日付には西暦か和暦どちらでも構わないので「年」も記載することが大切です。
書類を送付する相手の情報は、書類左上部分に記載するのが一般的です。
会社名、部署名、担当者名などを、正式名称で記載します。
担当者がおらず会社名のみで記載する際には「御中」、担当者名で記載するのならば「様」を付けることも忘れてはいけません。
書類の差出人である自社の情報は、「送付した日付」の下部分に記載すると見やすくなります。
会社名、部署名、住所、連絡先電話番号、メールアドレス、担当者名を、正式名称で記載します。
ビジネス文書となる送付状では、頭語として「拝啓」、結語として「敬具」を使うのが一般的です。
これを文章の最初と最後に入れることで、より丁寧な印象を与えることが可能です。
頭語の次には、下記のような季節の言葉を入れておくと好印象です。
季節の言葉の後には、挨拶文を入れましょう。
「貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。」「貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」などが一般的です。
挨拶文に続けて、「下記書類を送らせていただきますので、ご確認の程よろしくお願いいたします。」などの文章を添えます。
この文章の締めとして、結語の「敬具」を右下部分に記載します。
送付内容には、実際に郵送する書類の種類などを記載します。
たとえば、契約書1枚とパンフレット2部であれば、下記のように箇条書きで記載するのが一般的です。
送付内容の箇条書きの上部には、中央揃えで「記」と記します。
また、箇条書き下部の右下には、「以上」と記載します。
これらを使うことで、箇条書きがここで始まり、ここで終わるということを明確にすることが可能です。
ただし、「以上」には、送付状が1枚で完結している場合のみに記載できるというルールがあります。
返送する必要があり、返送期限や返送方法を追記したいなどで特記事項がある際は、箇条書きの下部分に記載します。
特に特記事項がない場合でも、「いつもお引き立ていただきありがとうございます。ご不明点などございましたら、いつでもご連絡ください。」などと追記しておくと好印象となります。
送付状を作る際には、ここで紹介する3つのポイントを押さえておきましょう。
送付状は、すぐに目を通せる書類であることが大切です。
時間をかけて読む書類ではないことから、短く簡潔にまとめた文章を記載しましょう。
送付状には、送付内容として書類を箇条書きで記載します。
書類が1枚であれば、送付状の下に書類を重ねるのが一般的です。
書類が複数種類ある場合には、箇条書きに記載した順番で並べ、先方が確認しやすいように配慮しておきましょう。
パソコンで作成する際、送付状は横書きが一般的です。
しかし、送付状はパソコンで作成しなければならないというわけではありません。
手書きで作成すれば、より丁寧な印象を与えられることもあります。
ただし、手書きでの作成の場合、縦書きが一般的となっていることも覚えておきましょう。
送付状が完成したら、いよいよ書類と一緒に送付するステップです。
ここからは、送付する際の下記マナーについてそれぞれ解説します。
契約書は重要な書類であることから、折らずにクリアファイルに入れてから封筒に入れます。
クリアファイルに入れておくことで、折り目をつけずに綺麗な状態で相手に届けることができます。
またクリアファイルに入れておけば、雨天の場合であっても契約書を濡らさずに相手に届けることが可能です。
封筒は、クリアファイルを入れても余裕があり、取り出しやすい大きさのものを選びましょう。
契約書は、双方が署名捺印をしてお互いが1部ずつ保管するのが一般的です。
そのためには、自社が署名捺印や割印をした契約書を相手方へ2部郵送し、相手方が署名捺印したうちの1部を返送してもらわなければなりません。
これにあたり相手方に返送をお願いする際には、必ず返信用封筒を同封しましょう。
返信用封筒には、返送用の切手を貼っておくと契約締結までがスムーズに進みやすくなります。
契約書はとても重要な書類であり、双方の個人情報や機密情報などが含まれます。
そのため、郵送時には中が透けない加工がされている封筒を利用しましょう。
この一手間をかけるだけでも、相手方からの信頼度が上がることがあります。
契約書は宅配便ではなく、郵便で送ります。
ただし、契約書は重要な書類であることから、普通郵便ではない下記いずれかの方法で郵送すると安心です。
契約書をメール便などで送るのは違法とされています。
契約書は上記の方法または認可された事業者で「信書」として送りましょう。
関連リンク:重要な書類の郵送方法が知りたい!送付時のマナー・送り方まとめ
送付状は、郵送やFAXで書類を送付する際に沿えるのがマナーとなっています。
テンプレートを作成しておくなどして、いつでもすぐに送付状が作れるように準備しておくといいでしょう。
一方で、電子契約であれば送付状を作成する手間を省くことができます。
電子契約は郵送などと違い送付状を添えるのがマナーではなく、何が送られてきたのかが相手方から見てもわかりやすいためです。
さらに電子契約なら郵送料や返送料などがかからないため、コスト削減も可能です。
郵送のための時間もかからないので、スムーズに契約が締結できることも魅力となっています。
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