契約書を袋とじする方法とは?契印の押し方、割印との違いを徹底解説!

更新: 2022-12-16 17:57

契約書が複数枚に及ぶ場合には、書類の改ざんや差し替えなどを防ぐために袋とじをすることが一般的です。今回は、複数枚の契約書を袋とじする際の正しいやり方や、契印の押し方、郵送方法までを詳しく解説していきます。正しいビジネスマナーを覚えて、取引先との信頼関係を築きましょう。

  • 目次

複数枚に及ぶ契約書は、まとめて袋とじをすることが一般的です。しかし、ただ単純に一まとめにすればよいというわけではありません。
皆さんは、契約書の袋とじにも正式なやり方があるということをご存知でしょうか?

今回は、複数枚の契約書を袋とじする際の正しいやり方や、契印の押し方、郵送方法までを詳しく解説していきます。
正しいビジネスマナーを覚えて、取引先との信頼関係を築きましょう。

契約書が複数枚に及ぶ場合に袋とじをする目的


契約書が複数枚に及ぶ場合には、書類の改ざんや差し替えなどを防ぐために袋とじをすることが一般的です。
また、袋とじをすることで書類の順番が明確になり、相手が読みやすくなるというメリットもあります。

ここで覚えておきたいのが、契約書の袋とじは法律で義務付けられているわけではないということです。袋とじをしなくても法律上は何の問題もありませんが、後々のリスク回避にも繋がり、取引先への印象もよくなるため、やり方を覚えておいて損はありません。

「雑誌・書籍」「和装本」「契約書」の袋とじの違い


「袋とじ」という言葉は契約書だけでなく、雑誌や和装本にも使われています。
同じ「袋とじ」という言葉を使用していますが、製本の形式が異なるため、違いをしっかり理解しておきましょう。

「雑誌・書籍」の袋とじ

雑誌や書籍の「袋とじ」は、店頭での立ち読み防止として用いられることが多く、ページの一部が袋状になっているため、切り離さないと中身を見られないことが特徴です。
「袋とじの中身を見たいから雑誌を購入する」という人も多く、販売促進としての役割も担っています。

「和装本」の袋とじ

中国から伝わったとされる「袋とじ」の手法は、そのまま「和装本」にも用いられています。
元々、本は薄い紙を使用して発行されてたため、裏面にある字が透けて読みにくかったそうです。原稿面を外側にして二つ折りする「袋とじ」の手法を取り入れることで、読みやすくしていたと伝えられています。

「契約書」の袋とじ

上記したように、契約書の「袋とじ」は書類の改ざんや偽造を防ぐために用いられる手法です。
契約書の袋とじの方法や手順については、次項で詳しく解説していきます。

「雑誌・書籍」「和装本」「契約書」の袋とじの違い

契約書を袋とじする方法は《2種類》ある


契約書の場合、「ホッチキス留めの契約書を袋とじする方法」「製本テープを使って袋とじする方法」の2通りがあります。
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

《1》紙で袋部分を作成して袋とじする方法

最初に、ホッチキス留めした契約書を帯で隠すタイプの袋とじ方法についてご紹介します。
この方法は契約書の枚数が多く、厚みがある時におすすめです。

袋部分を自作する場合、まず、契約書の背表紙となる「帯」を作成します。帯には契約書よりも少し大きめのサイズの紙を用意するとよいでしょう。
例えば、契約書のサイズがA4であればB4サイズの紙が最適です。帯の素材には特に決まりはないので、コピー用紙などを切って作成して構いません。

《2》製本テープを用いて袋とじする方法

契約書の枚数が少ない場合は、「製本テープ」で袋とじをするという方法もあります。帯を作る必要がないので、《1》の方法よりも手軽に製本できます。
厚みのある契約書でも製本テープを使うことはできますが、厚みがありすぎるときれいに製本できない可能性があることも考慮しておきましょう。

製本テープは100円ショップやホームセンターなど、身近なお店で購入できます。

契約書を袋とじする方法は《2種類》ある

契約書を袋とじする手順


ここからは、「袋部分を作成する場合」「製本テープを使用する場合」それぞれの契約書を袋とじする手順について詳しく解説していきます。

袋部分を作成する場合

紙で袋部分を作成して袋とじをする手順は以下の通りです。

①契約書よりも縦が少し長めの「帯」を用意し、横幅はホッチキス部分が隠れるサイズに切っておく。
②①の紙を縦に三つ折りにする。(三つ折りにした右をA、真ん中をB、左をCとする)
③三つ折りにした真ん中B以外の左右端(AとC)を契約書の長さに合わせてカットする。
④Cに糊付けし、契約書の左端に合わせて貼付ける。
⑤Bを糊付けしたCに折り返して契約書を包み、残っている部分にも糊付けをして契約書のサイズに合わせて貼付ける。
⑥契印を押して完成。(契印の押し方については次項で詳しく解説します)

製本テープ使用する場合

一般的な「製本テープ」を用いた袋とじは、以下の様な手順となります。

①「製本テープ」は、契約書の縦の長さよりも少し長めに用意しておく。(上下両方が飛び出るくらい)
②製本テープは縦半分に折り目をつける。(契約書の表裏の横幅が均一になる目的)
③製本テープの折り目に沿って、契約書をはさみ込む。
④上下と表裏の幅が均一であるかバランスを確認しつつ、ズレないように製本テープの剥離紙を剥がす。
⑤製本テープをしっかりと契約書に貼付けたら、紙からはみ出た部分はきれいにカットする。
⑥契印を押して完成。(契印の押し方については次項で詳しく解説します)

どちらを使用するのが正解?

帯を作成する場合も製本テープを使用する場合も、どちらが正しいという明確な決まりはないため、契約書の厚みや製本のしやすさで選択することをおすすめします。

ただ、最近は製本テープも日々進化しているので、きれいに袋とじができるものが開発・販売されています。仕上がりが美しく手間もかからないので、製本テープを使用する人が増えてきているのも事実です。

契印の正しい押し方


上記2通りの方法で袋とじした契約書には、「契印」を押すのが一般的です。
「契印」は、契約書が複数枚に及んだ際、それらが同じ書類であることを示す場合に押印します。

そのため、袋とじをしていない契約書の場合は全ての書類に契印を押す必要があります。
その点、袋とじをした契約書は全てのページではなく、決められた箇所にのみ押印すれば問題ありません。
ここからは、袋とじされた契約書に契印を正しく押す方法について解説します。

契印の役割

契印には、契約書が差し替えられたり改ざんされることを防ぐ役割があります。
契印は義務付けられたものではありませんが、契印が押されていることによって書類の改ざんが困難になります。
後々のトラブルやリスクを回避するためにも、正しい押印方法をマスターしておきましょう。

袋部分と契約書面にかかるように押印する

契印は、製本した袋部分と契約書面に跨がるように押印します。契約書には、契約当事者全員の契印が必要です。
押印する場所に明確な決まりはありませんが、次の3通りの方法で押印されるのが一般的です。

【1】表面のみ
【2】裏面のみ
【3】表面・裏面の両方

特に「製本テープ」を用いて袋とじをした場合は、厳密に袋とじをしていないという観点から両面に押印するという方も多いようです。

割印との違い

同じく契約書に跨がって押印する「割印」と混同されがちですが、「契印」と「割印」には以下のような違いがあります。

  • 契印…複数枚の契約書が同じ書類であることを示す(連続性を証明する)ために用いられる
  • 割印…「原本と控え」など、その書類が対であることを示す(関連性を証明する)ために用いられる


「契印」と「割印」はビジネスシーンでもよく使われるので、それぞれの違いをしっかりと理解しておくことが大切です。

契印の正しい押し方

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