電子決裁とは?紙文書の決裁との違い、システム導入のメリットや注意点

更新: 2023-04-27 19:07
2023-04-27 19:07

従来は紙文書で行っていた決裁処理を電子文書で行うことを、「電子決裁」と呼びますが、実際にはどのようなものなのか詳しくわからない人もいるでしょう。この記事では、電子決裁の基礎知識からシステム導入におけるメリットや注意点についてご紹介します。導入するかどうかの判断の際に、ぜひお役立てください。

  • 目次

さまざまなものの電子化が進み、「電子決裁」という言葉を聞く機会も増えてきました。
しかし、電子決裁とはどのようなものなのか詳しくはわからないという人もいるでしょう。

この記事では、電子決裁の基礎知識からシステム導入におけるメリットや注意点についてご紹介します。
導入するかどうかの判断の際に、ぜひお役立てください。


電子決裁の基本


電子決裁の基本

まずは、知っておきたい電子決裁についての基本をご紹介します。


電子決裁とは?

従来は紙文書で行っていた決裁処理を電子文書で行うことを、「電子決裁」と呼びます。
申請から決裁までの一連のフローを、すべてパソコンで完結できることが特徴です。
たとえば、プロジェクト立ち上げの稟議や休暇申請、経費精算の申請などは、電子決裁を利用することができます。


電子決裁と電子決済の違い

電子決済とは、現金ではなく電子データのやり取りによって決済を行う手段のことです。
たとえば、クレジットカードやデビットカード、電子マネーなどでの支払いが電子決済と呼ばれます。
電子決裁は申請を承認し決裁するためのものなので、両者はまったく違う意味で使われます。


紙文書の決裁との違い

電子決裁は、すべての工程をパソコン上で完結することができます。
そのため、申請者や承認者がどこにいても、決裁までをスムーズに進めることが可能です。
一方の紙文書の決裁では、申請者が作った文書を承認者の元へ届けなければなりません。
書類を確認して押印し、次の人へ届けるという作業の繰り返しになることから、決裁までに時間がかかることが特徴です。
紙文書の決裁も電子決裁も決裁することに違いはありませんが、その利便性には大きな違いがあります。


電子決裁移行加速化方針とは

政府が策定した「電子決裁移行加速化方針」は、各府省における決裁の電子化を推進するものです。
この方針では、電子化により業務が複雑になってしまったり災害などにおける緊急の案件であったりする場合でなければ、電子決裁へ速やかに移行することを基本としています。
県庁などの行政機関では、電子決裁移行加速化方針に則り、すでに電子決裁を導入したところもあります。
今後は行政機関のみならず、民間企業にも電子決裁へ移行の波が来ると予想されています。


電子決裁システムにできること


電子決裁システムにできること

電子決裁システムには、主に3つの種類があります。
一般的に「電子決裁システム」と呼ばれるのは稟議や決裁の申請に使うものですが、このほかに、経費の申請や精算をする「経費申請システム」、休暇の申請などに使う「勤怠管理システム」などがあります。
3つの種類のうち、複数の機能を備えているものは、「グループウェア」と呼ばれています。

これらの電子決裁システムでは、下記のことが可能です。

  • 申請書の作成・申請・承認・決裁
  • 申請の一覧管理
  • コメント
  • 承認ルートの設定
  • システム連携


それぞれの機能について、詳しく見てみましょう。


申請書の作成・申請・承認・決裁

電子決裁システムでは、申請書の作成から申請作業、承認作業、決裁作業をすべてシステム上で行うことができます。
場所や時間を問わずいつでも作業を進められるため、リモートワークを推奨している企業でも決裁がスムーズに進みます。


申請の一覧管理

電子決裁システムを使うと、さまざまな申請を一覧で管理できます。
企業規模が大きくなればなるほど申請の数も多くなりますが、一覧で管理できれば抜けが出るリスクが少なくなります。
また、各申請の進捗を簡単に確認できるので、承認までの時間をある程度予測することも可能です。


コメント

申請に対しての確認などは、コメントとして残すことができます。
細かい部分を確認するためのコメントだけでなく、要望なども手軽に伝えることができます。


承認ルートの設定

どのようなルートで承認していくのかの設定も、簡単に行うことができます。
全員の承認が必要なケース、上長のみの承認で問題ないケースなど、申請の内容に合わせての設定が可能です。


システム連携

さまざまなシステムと連携することで、決裁作業をより効率的に進めることができます。
たとえば経路や運賃を計算できるシステムと連携すれば、経費精算をより効率的に進められます。


電子決裁システムを導入するメリット


電子決裁システムを導入することには、下記6つのメリットがあります。

  • 決裁までの時間が短縮できる
  • リモートワークでもスムーズに決裁できる
  • 記入漏れやミスを少なくできる
  • 不正利用を防ぎやすくなる
  • 情報検索が簡単になる
  • コストが削減できる



決裁までの時間が短縮できる

電子決裁なら紙の書類を手渡しする必要がないので、自分のデスクにいながら申請書をまわすことができます。
また、申請書が届いたらアラートで知らせてくれるため、タイムラグなく、申請書をすぐに次へ進めることが可能です。
また承認者が外出しているなどで待機の状態が続くなどの状況も起こりにくく、決裁までの時間が短縮できることがメリットです。


リモートワークでもスムーズに決裁できる

電子決裁なら、紙文書のように申請書を実際に受け渡す必要がありません。
どこにいても、パソコン上でのやり取りができるため、自宅などそれぞれの場所にいながら申請書を回していくことが可能です。
これにより、リモートワークでもスムーズに決裁まで進めることができます。


記入漏れやミスを少なくできる

システムで申請を管理している電子決裁システムを使えば、記入漏れなどのミスを見つけやすくなります。
紙文書のように、ミスがあった場合は書類を作り直すなどの手間がかからないこともメリットです。
入力したものはすぐに修正できることから、万が一ミスがあってもすぐに軌道修正が可能です。


不正利用を防ぎやすくなる

紙文書の場合は、印鑑によって承認の意思を示す場合がほとんどでしょう。
そのため、承認権限がない人によって印鑑が押されてしまうなど、不正が起こるリスクも考えられます。
しかし電子決裁ならば、操作履歴が確認できることや権限コントロールが可能であるため、不正を防ぎやすくなるのです。


情報検索が簡単になる

申請されたものを一括して保管できるシステムならば、過去の申請情報を検索するのも簡単です。
キーワードを入力して検索すれば、すぐに欲しい情報を手に入れることができます。
紙文書の場合はファイルを探して1ページずつチェックしていくなどの手間がかかりますが、電子決裁ならばその手間はかかりません。


コストが削減できる

電子決裁を利用することにより、印刷代や紙代などがかからなくなります。
また、紙文書はファイリングをして保管するため、ファイルや収納用のキャビネットも必要です。
電子決裁ではこれらは一切必要なくなるため、コストの削減が可能です。

電子決裁システムを導入するメリット

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電子決裁の利用方法


大変便利な電子決裁ですが、利用するためにはいくつかのステップを踏む必要があります。


まずはシステムに求めるものをまとめる

電子決裁を使うためには、システムの導入が必要です。
これに際して、まずは電子決裁システムで何をしたいのかを明確にしましょう。
前述したように電子決裁システムには主に3つの種類があるので、どのタイプが必要なのか、グループウェアが良いのかを検討します。
どうしても決められない場合は、手軽に導入できそうなものから取り入れてみるのもおすすめです。


導入する型とシステムを決める

電子決裁システムには、「オンプレミス型」「クラウド型」という2つの種類があります。
オンプレミス型は、社内でサーバーや通信回線、システムを構築する方法です。
社内のパソコンを使い、自社に必要な機能を細かくカスタマイズできることが特徴です。
社内のパソコンを使うことを前提としていることから、セキュリティ面における安心度が高いことが大きな特徴となっています。

一方のクラウド型は、オンラインで提供されているシステムを利用する方法となります。
アカウントを登録するとすぐに利用できる手軽さが魅力で、機能に制限はあるもののシステムのアップデートやメンテナンスも自動で行われます。
クラウド型は自宅のパソコンなどでも利用できることから、リモートワークを採用している企業でも導入しやすいことが特徴です。

このオンプレミス型とクラウド型どちらを選ぶのかを決めると共に、どのシステムを利用するのかを具体的に決めましょう。
1つのシステムに絞るのではなく、いくつか候補を挙げておくと安心です。


実際に使ってみて導入を決定する

候補に挙げたシステムは、実際に使ってみて操作性などを確認することが欠かせません。
自社の社員が問題なく使えるかどうか、自社のやり方にマッチしているかどうかをチェックします。
これらが問題なければ、実際に導入するステップとなります。


電子決裁システム導入時の注意点


電子決裁システム導入時の注意点

電子決裁システムはとても便利なものですが、導入時にはここでご紹介する3つの点に注意しましょう。

  • セキュリティを強化する必要がある
  • フローやルールを見直す必要がある
  • 導入や運用のためのコストが発生する


セキュリティを強化する必要がある

電子化することで、決裁におけるすべての工程がパソコンで完結できるようになります。
そのため、ネットワークを安心して使えるようにセキュリティを見直す可能性が出てきます。
また状況に応じて、社員に対してもセキュリティ意識を高めるための研修をしたり通達を出したりする必要があるでしょう。


フローやルールを見直す必要がある

電子決裁に切り替えるにあたり、決裁に関する業務フローやルールは見直さなければなりません。
従来とはまったく違うフローになることから、新しくマニュアルを作らなければならないこともあるでしょう。
新しいフローとルールはシステム導入前の早い段階で周知し、社員が戸惑うことなく電子決裁へ切り替えられるような環境を作ることが大切です。


導入や運用のためのコストが発生する

電子決裁システムを導入するには、初期費用と運用のためのコストがかかります。
紙を廃止することで削減できるコストもありますが、電子化した後のほうが出費がかさむ場合もあるので注意が必要です。
どの型を使うのか、どのシステムを導入するのかでコストは変わってきますが、導入に際して必要なコストはあらかじめ算出しておくと安心です。
また、コスト面だけでなく、時間的なメリットなども踏まえてトータル的に導入可否を判断しましょう。


電子決裁の導入はペーパーレス化につながる


電子決裁を導入すると紙文書での決裁を廃止することになるため、ペーパーレス化につながります。
今後は、さまざまな書類や業務の電子化に取り組む企業が増えていくと見込まれていて、いずれはこれらが当たり前になってくるでしょう。
この波に乗り遅れないためには、電子決裁だけでなく電子契約などの導入も検討していく必要があります。
さまざまな企業が電子化を進めていく中、時代に取り残されてしまわないように、できることから電子化を進めていきましょう。


電子決裁と電子契約でペーパーレス化を進めよう!


電子決裁は、紙文書よりも効率的に決裁を進められることが大きなメリットです。
コスト削減も見込め、ペーパーレス化にもつながる電子決裁は、自社に合う型や必要な機能を選んで導入しましょう。

あわせて、さまざまな契約を電子化できる電子契約システムの導入もご検討ください。
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電子契約なら、紙の契約書を締結する際にかかっていた郵送料や収入印紙がかからないため、コスト削減も可能です。

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電子決裁システムと共に導入して、ペーパーレス化を一歩ずつ進めていきましょう。

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