電子契約 デジタル全書 BY 契約大臣
資料請求

電子署名の仕組み・メリットをわかりやすく解説

更新: 2022-05-11 17:06
2022-05-11 16:58
  • 目次

近年、コロナ禍によってテレワークが推進されるようになり、オンライン上で書類をやりとりする機会が増えました。
こうしたビジネス環境の変化によって、電子署名の利用が広がっています。
今回は、電子署名の仕組みとメリットについて解説します。

文書の作成者と非改ざんを証明する電子署名

電子署名とは、電子文書が正式であることや、内容が改ざんされていないことを示す電子的な徴証です。
 
電子署名を利用する際には、『電子署名及び認証業務に関する法律』における要件を満たす必要があります。要件を満たせば、文書が正式であることを証明できます。
 
これまで紙の書類では、書類が正式であることや改ざんがされていない証明として、サインや印鑑を利用していました。一方で、電子文書で作成された契約書や請求書においては、電子署名がサインや印鑑と同じ役割を果たしています。
 
参考:デジタル庁『電子署名』
 

電子署名の活用例

インターネットの普及やシステム化の進行によって、さまざまなシーンで電子署名が活用されています。
 
主な活用例として、以下が挙げられます。
 

  • 電子契約
  • 電子申告
  • 電子入札
  • 電子署名付きメール

 
電子契約とは、インターネット上で交わす契約のことで、業務の効率化や印紙税の削減につながるため、多くの企業で導入が進んでいます。
 
電子申告は、商業・法人登記や住民票の写しの取得に必要な行政手続きをインターネットで行う方法です。電子申告を活用すれば、窓口へ出向く必要がなくなり、時間と手間を削減できます。
 
また、電子入札とは、発注情報の提供をはじめ、実際の入札に至るまでの一連の流れをインターネット上で行うシステムです。国や行政機関のほかに、都道府県や市町村を中心に幅広く活用されています。
 
電子署名付きメールは、文字通り電子署名を付与したメールです。電子署名を付与することで、本文の改ざんや送信者のなりすまし、送信の否認を防止できます。
 

電子署名の法的効力

電子署名は、電子署名法で定められている電子署名として認められる場合に、法的効力が認められます。
 
要件には、以下の3つがあります。
 

  1. 改ざんされていないことを確認できる電子署名であること
  2. 本人だけが行うことができる電子署名であること
  3. 上記電子署名が本人(電子文書の作成名義人)の意思に基づき行われたものであること

 
ただし、電子署名の方法には、契約当事者が直接電子署名を施すもの(本人署名型)と、電子契約サービス事業者が電子署名を施すもの(事業者署名型/立会人型)の2種類があります。「本人による電子署名」の要件を満たさない電子契約サービスの場合、法的効力が認められるのでしょうか。
 
経済産業省では、電子契約サービス事業者による電子署名について、以下に該当する場合には法的効力を持つ「電子署名」として該当するとの見解が示されています。
 

  1. 電子署名が本人すなわち電子文書の作成名義人の意思に基づき行われたこと
  2. 技術的・機能的に見て、サービス提供事業者の意思が介在する余地がなく、利用者の意思のみに基づいて機械的に暗号化されたものであることが担保されていること
  3. 当該サービスが十分な水準の固有性を満たしていること

 
サービスの固有性とは、本人でなければ行うことができないような、システム上の仕組みやプロセス、セキュリティのことを指します。
 
2要素認証など利用者本人が認証を受けなければ利用できないような仕組みがある場合には、十分な水準の固有性があると考えられています。
 
また、電子契約サービスの利用にあたり、署名鍵による十分な暗号化を行い、他人が容易に同一の鍵を作成できないような個別性が担保されていることも固有性の要件とされています。
 
参考:経済産業省『利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法3条に関するQ&A)』


電子署名の役割

電子署名の役割は、主に2つあります。それは、本人が契約書を作成したことが証明できる本人性と、契約書が改ざんされてないことを裏付ける証明性です。
 
電子文書は、紙媒体の文書と異なり、直接署名や捺印をすることができません。また、紙に記入した署名や押印をスキャナーで取り込み、画像として文書に付与したとしても、画像ファイルは簡単にコピー及びペーストの操作ができてしまうため、証明性に欠けてしまいます。
 
さらに、インターネットを通して電子文書をやり取りする場合、第三者による盗聴や改ざん、情報を盗まれるフィッシング詐欺などのリスクも考えられます。
 
電子署名は、このような情報の改ざんや盗み見のリスクを回避して、本人性と証明性を担保するための役割を果たしています。

電子サインと電子署名の違い

電子サインとは、同意・承認等の意思確認や本人確認のために、電子文書に付与する電子的な徴証のことを指します。例えば、店頭でクレジットカード決済を利用した際に、タブレット等にタッチペンで自筆を記入するサインが挙げられます。
 
ただし、電子サインの場合は、筆跡だけでは偽造される可能性もあるため、暗証番号やメール認証と組み合わせる必要があります。
 
一方で、電子署名とは、電子認証局が発行する電子証明書を利用して、本人による正式な署名であることを証明する徴証です。印鑑に例えれば、電子サインが認印であるのに対して、電子署名は実印のようなイメージです。電子署名は、電子サインよりも法的効力が高いため、重要な契約に用いられています。
 
 

電子署名の仕組み

電子署名の仕組みには、公開鍵暗号化方式が採用されています。この公開鍵暗号化方式を使う上で欠かせないのが秘密鍵と公開鍵です。秘密鍵・公開鍵は、署名者同士が所有して、暗号化された文書のやりとりに使用します。
 
秘密鍵とは、署名者のみが所持している鍵です。この秘密鍵を用いて、公開鍵の作成や、公開鍵によって暗号化された情報を復号できます。一方、公開鍵は、一般に公開されており、情報を暗号化する際に使用します。
 
この秘密鍵・公開鍵はペアとなっており、電子文書の作成者は秘密鍵を用いて文書(ハッシュ値)を暗号化し、相手方へと送信します。電子文書の受信者は、秘密鍵の持ち主が作成した文書とペアになっている公開鍵を使ってハッシュ値を復号します。秘密鍵とペアになっていない公開鍵では、電子文書を復号できません。
 
電子文書を公開鍵で復号したあとは、その公開鍵が本物かどうか、第三者機関となる認証局によって検証が行われます。


認証局が本物かどうか検証

公開鍵暗号化方式によって電子文書を復号したあと、公開鍵自体が本物かどうかを検証する必要があります。これを証明書検証と呼びます。
 
証明書検証が行われることで、以下の内容を証明できます。
 

  • 文書の作成者の日時(タイムスタンプ)
  • 改ざんがなされていないこと

 
電子署名に対する電子証明書が発行されることで、「だれが・いつ作成したか」を証明できるほか、改ざんができなくなるため、電子署名の信頼性を担保できるようになります。
 

タイムスタンプと組み合わせて完全性を証明

タイムスタンプとは、パソコンの画面上に表示されるような変更可能な時刻ではなく、誰も変えることができない時刻認証局の時刻を書類に記録する技術です。
 
電子文書に法的効力をもたせるためには、「本人が署名した」ことを示す本人性と、「改ざんされていない」ことを示す完全性を証明する必要があります。
 
本人性については、電子署名の仕組みによって「秘密鍵を持つ人=本人」として証明できます。完全性は、タイムスタンプの仕組みによって「文書がいつ存在し、その時刻から文書が改ざんされていないこと」を証明できます。
 
このように、タイムスタンプと電子署名の2つが揃うことで、電子文書の法的効力が認められます。

紙の契約書と電子契約を比較してわかりやすく

紙の契約書と電子契約と比較して説明します。
 

 

 
電子署名の本人性を裏付けるためには、認証局で発行されている電子証明書が必要です。電子証明書がない場合には、法的効力は認められません。
 

当事者型電子署名とは

当事者型電子署名とは、当事者同士が電子署名を付与することです。
 
認定局によって電子証明書を発行して、その電子証明書を相手方に渡すことで、「本人が確かに署名を行ったこと」を証明できます。認証局による本人認証や審査が行われるため、証明書発行までに時間を要するケースがあります。
 

事業者署名型(立会人型)電子署名とは

事業者署名型(立会人型)電子署名とは、当事者に代わり、電子契約サービス事業者が行う電子署名です。
 
契約者本人の意思によって署名する点は、当事者型電子署名と変わりません。ただし、電子証明書の名義が本人ではなく、電子契約サービス事業者の名前となるため、本人性を証明したとは言い切れない部分があります。
 
相手方のメールアドレスがあれば署名ができるため、スムーズな締結が可能ですが、本人性を証明するための二要素認証などの仕組みが必要です。
 

電子署名を導入するメリット

電子署名を導入することは、企業にとってさまざまなメリットがあります。
 

契約作業が電子上で完結

電子署名は、契約書が真正であることが第三者機関の認証局によって認められているため、契約までのフローをインターネット上で完結できます。
企業間での契約にかかわる印刷・押印・封入・郵送といった作業を省けるため、業務の効率化、契約までのプロセス短縮につながります。
 
また、紙の契約書で締結する場合、原本管理が必要です。契約書の枚数が膨大になるほど、保存や管理、処分といった対応が煩雑になってしまいます。一方、電子署名で契約を締結すれば、データとして保存・管理できるため、原本管理がしやすくなります。

収入印紙代・郵送費の削減

電子署名を利用して電子契約をすれば、企業のコスト削減につながります。
電子契約書には、印紙税がかかりません。また、印刷や郵送が不要になるため、郵送費・紙代といったコストの削減にもつながります。



テレワークにも対応

電子署名を用いると、契約書の作成から返送までの手続きをオンライン上で完結できるようになります。テレワークを導入する上で問題となる押印作業においても、電子署名を利用することで解決できます。
 

セキュリティの向上

第三者機関となる認定局の証明が行われる電子署名では、作成した本人によって電子情報が作られたこと、また電子署名後に電子情報が改ざんされてないことを証明できます。なりすましや改ざんといったリスクを防ぎ、セキュリティの向上を図れます。

当事者型電子署名を利用する場合は電子証明書購入が必要

当事者型電子署名を利用する場合には、自身で電子証明書を発行する必要があります。
書面とオンラインの2通りの手続き方法があり、書面の場合は「電子証明書発行確認票」、オンラインの場合は「登記供託オンライン申請システム」でシリアル番号が伝えられます。
 
基本的な流れは以下のとおりです。
 
①申請書作成
②登記所へ申請
③ダウンロード
 
なお、電子証明書の証明期間は、3か月〜27か月の間で選べます。
電子証明書の発行にかかる費用は以下のとおりです。
 

 
また、電子証明書に記載されている事項が変更された場合、証明期間内でも失効する可能性があります。その際に、手数料の払い戻しはありません。
 
このように、当事者型電子署名を利用するには、コストと時間を要します。コストや時間をかけずに電子署名を行いたい場合には、立会人型電子署名を利用できる電子契約サービスを活用するのもひとつの方法です。
 
参考;法務省『電子証明書取得のご案内』

『契約大臣』ならすぐに電子契約を導入できる

契約大臣では、事業者署名型(立会人型)の電子署名を提供しています。
契約書の送付先(受け取る人)は、契約大臣に登録する必要がないため、先方に負担をかけずスムーズなやり取りが可能です。
 
電子契約でお困りの際は、ぜひ契約大臣へご相談ください。
かんたん・低価格・法律準拠の電子契約システム『契約大臣』

電子契約をはじめたい方へ

「電子契約ってどうやるの?」「導入したいけど、何を準備すればいいかわからない」
これから電子契約をはじめる企業や事業者の方におすすめの記事をご紹介します。

「電子契約のやり方を解説!電子契約システムの運営会社TeraDoxが自社例を公開」

https://keiyaku-daijin.com/media/case-teradox



参考元
デジタル庁『電子署名
経済産業省『利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法3条に関するQ&A)
法務省『電子証明書取得のご案内

記事監修者


税理士、藤和税理士法人パートナー
安井貴生

税理士業界で20年超の経験があり中小企業~100億円を超える企業まで多くの法人を担当。
法人の税務を得意としているが、M&Aや国際税務、相続などの案件も数多く手がけている。
また相続・人事労務関連コラムの執筆や、納税協会における経理担当者向けのセミナー講師など幅広く活躍中。

契約大臣ならかんたん契約書作成!

契約書の作成・送信・締結まで、すべてオンラインでシンプルに完結できます

フォームで契約書作成
シンプルなフォームで簡単に
電子契約書を作成
契約先へ送信
作成後、内容が確定したら
そのままメールで契約先へ送信
先方確認後契約締結
メール受信者もオンラインで
確認→締結完了までワンストップ
キャンペーンバナー