江中建設株式会社の事業内容と歴史
まずは、御社の事業内容について教えてください
弊社は個人住宅をメインに施工を行う建設会社、いわゆる工務店です。大きな特徴として、自社で設計業務をほとんど行わず、設計事務所からのご紹介や大手ハウスメーカーから施工を請け負う流れで、高品質な施工に特化した形をとっています。現場監督が中心となり、品質・工程・コスト・安全・環境を管理し、協力業者さんと連携して一軒の家を作り上げています。
御社は非常に長い歴史をお持ちだそうですね
はい。創業は江戸時代の天保7年で、私で8代目になります。もうすぐ創業190年を迎えます。もともとは大工の棟梁から始まっており、古いお寺や神社の棟札(むなふだ)に先祖の名前が残っていることもあります。現在は東京・目黒を拠点に、地域に根ざした信頼を大切にしながら事業を続けています。
「契約大臣」導入の背景:膨大な発注業務の効率化
電子契約の導入を検討したきっかけを教えてください
最大の理由は、発注業務の効率化です。住宅一軒を建てるには、基礎、大工、屋根、内装、電気など、多岐にわたる専門業者への発注が発生します。一軒あたり100件以上の注文書が発生することも珍しくありません。
これまでは紙の書類を郵送し、先方が署名・捺印して返送するというプロセスを繰り返していましたが、返送の管理や印紙代のコスト、そして何より「ハンコをもらうためだけに現場から会社に戻る」という時間のロスが大きな課題でした。特に建設業界では「2024年問題(時間外労働の上限規制)」への対応が急務であり、移動時間の削減が不可欠でした。
数あるサービスの中で「契約大臣」の導入を決めたポイントは何でしたか
いくつか比較検討しましたが、「シンプルさ」と「コストパフォーマンス」が決め手でした。他社サービスは機能が複雑すぎて使いこなせなかったり、利用料が高額だったりしました。
建設業界は、協力業者の方や現場の職人さんのデジタルリテラシーに幅があります。メールでPDFを開いて、名前と住所を入力するだけで完了する「契約大臣」の仕組みは、ITに不慣れな高齢の職人さんでも迷わず使えます。この「相手にとっての使いやすさ」が導入をスムーズに進めるポイントでした。
導入後の効果:移動時間の削減と契約の適正化
実際に導入してみて、どのような変化がありましたか
現場監督の移動時間が大幅に削減されました。現場からスマホやタブレットで発注処理ができるため、事務作業のためにわざわざ帰社する必要がなくなりました。
また、契約の「適正化」も進みました。以前は着工後に金額が確定してから書類を交わすなど、手続きが後回しになりがちな場面もありましたが、電子化によって迅速に合意形成ができるようになり、法的にもより健全な体制になりました。
協力業者の方々からの反応はいかがですか
非常に好評です。職人さんも夜遅く帰宅してから封筒を開けて、ハンコを押して投函するという手間がなくなりました。「スマホでポチッと押すだけでいいから楽だね」という声をいただいています。
住宅売買契約への活用とコスト削減
発注業務以外でも活用されていますか
お客さまとの工事請負契約でも活用を始めています。数億円規模の契約になると、紙の契約書では数万円の印紙代(印紙税)がかかりますが、電子契約であればこれが不要になります。お客様にとっても大きなメリットがあるため、最近ではリフォームを中心に電子契約を希望される方が増えており、今後さらに広がっていくと感じています。
今後の展望と「契約大臣」への期待
今後、サービスに期待することはありますか
支払い管理や請求書との連動ができるとさらに便利になると考えています。ただ、建設工程は非常に複雑で、一律のシステム化が難しい部分もあります。まずは「契約大臣」の強みであるシンプルさを活かしつつ、フォルダ管理やタグ付けなどの整理機能が強化されると、膨大な案件を管理する上でより使いやすくなると期待しています。
また、AIを活用した契約情報の自動抽出やアラート機能なども、今後の可能性として非常に興味があります。
貴重なご意見をありがとうございます。御社の歴史と信頼を支えるツールとして、引き続きサービスの改善に努めてまいります。